デジタルイコライザDEQ2496を使ってみた

最近メインのモニター環境の更新が進んでいます。つい数日前オーディオインターフェイスを3代目に更新しました。そして今回イコライザくんも新しいものを買ったので早速使ってみました。

 

ちなみに前まで使っていたのはdbxの215sです。ステレオ15バンドのアナログGEQ。素人耳の所感ですが音の劣化もほぼ感じられず、左右独立でゲインを調整できるためセンター調整にも使える良いイコライザでした。

 

で、今回導入したのが......

 

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ドン! behringerのDEQ2496です。デジタル式のイコライザで、GEQだけでなくフィードバックデストロイヤ、コンプレッサ、リミッタなどの主要なエフェクタを1Uのシャーシに詰め込んだマルチプロセッサとなっています。

 

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本体です。1Uシャーシなので横幅が50cm近くあり、なかなか存在感があります。

 

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リアには様々な端子が並んでいます。左から電源、MIDI x 3、WORD CLOCK、光デジタルIO、XLRデジタルIO、AUX OUT、マイクIN、XLRアナログIO。アナログ入力はADコンバータでデジタル信号に変換してから処理されます。また、DAコンバータも積んでおり、本機のアナログ出力端子から直接アンプやパワードスピーカーに接続することもできます。

 

イコライジングの前に本機のDAコンバータを試すため、そのままアナログ出力を聴いてみました。ソースはRME Digiface USBのS/PDIF光です。スピーカーの出音を聴くのは久しぶりですが、それまで使っていた1万円台のオーディオインターフェイスと比べて滑らかで上品な音のように感じました。これはこれで良いです。

 

さて、イコライザにも色々ありますが僕が本機を選んだ理由は「AUTO EQ」です。これは再生されたピンクノイズを接続したマイクで拾ってその周波数特性を解析し、自動でイコライザのパラメータを調整して目標とする周波数特性に近づけてくれる機能です。この機能を使えば僕の目標とするところの「できる限りフラットな音響特性」を、マイクをつないでピンクノイズを流すだけで実現することができます。

 

早速そのAUTO EQなるものをやってみます。先にパラメトリックイコライザでクソデカい山や谷をお気持ちである程度均しておきました。そしてとりあえず一緒に買った測定用のコンデンサマイクをその辺のケーブルでつなぎ、説明書を見ながらAUTO EQの調整を始めます。すると各フェーダーが自動でにゅ~っと動いてこんな感じで落ち着きました。

 

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調整中にピンクノイズの音色が少しずつ変わっていったのが面白かったです。なお、今回はどこもブーストやカットをしていないフラットな特性をゴールにして調整させていますが、予め設定した任意の特性をゴールとして調整させることができます。バンドごとに調整の対象とするかしないかも選択できます。今回は説明書の勧めに従って100Hz未満のバンドを調整から外しました。

 

この状態でonly my railgunを流します。選曲に深い理由はなく、しいていえばいつも聴いてるから、そしてイントロから既にうるさいので違いが分かりやすそうだったからです。とにかく流すと、イコライジング前と比べて全然音が違っていてひっくり返りました。ヘッドホンで聴く音をそのままスピーカーで聴いているような感じで、いい意味で「マジでクソつまらない音」です。イコライジング前に感じられた暖かみとかがまるで消えています。面白いです。

 

好みの音かどうかはさておき(正直イコライジング前の音の方が好みに近かった)、フラットな特性を是とする部族の生まれなので、これを良しとします。オーディオインターフェイスくんとイコライザくんを更新したので、これで第3世代のモニター環境の構築は一段落ついたつもりです。それではおやすみなさい。

 

 

 

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おまけ。ラックにインストールしたDEQ2496です(2段目)。1つ上の段は先代のdbx 215sで、今は全てのケーブルを抜いてお休みになっています。半年間お疲れ様でした。